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Note 11 アマチュアアニメ制作に関するコーナー。 ( knowhow ) [ RESPONCE: 32 of 50 ] Title: コンピュータグラフックス入門^^;:2dcg Subject: AniLaPaint 補足 Bytes: 11600 Date: 1998/03/07 07:15:57 Author: INETGATE(おのぎん ) Author's name: おのぎん (send Mail) ---- WASH Ver.-0.0.0 ---- >>原因不明のバグもおまけで付きます。 >この辺、原因はともかくとして、どんな現象がおきるのか(アプリケーションエラーを >起こすとか、出力する画像が意図通りでないとか…)を書かれた方が、使ってみよー! >という人が安心(ーつーか覚悟か(笑)) >すると思うのです。 確かにそうですね。前の表現だとかなり怪しいソフトをねらっているみたいですね。 では、どの程度のバグであるかをいいますと、実は、具体的に何らかのバグアクション が確認できるというわけではありません。つまり、配布する時点で自分が確認できたバ グはすべて取ってあります。 しかし、また出てくる可能性は経験から絶対あるといえます。だから、そう書いただけ です。原因不明、じゃなくて、未確認のバグという気持ちで書いたのですが、原因不明 になってますね・・・。表現のまちがいですね。 >インストーラーもないし、ヘルプもないからちょっと・・・。 実は、私が渡すのは、 AniLaPaint.exe 1つだけなので、インストールなど必要ないの です。テストでも、やはり LEADTOOLS という OCX を使いますが、これは、発売元のサ イトから直接ダウンロードしてもらいます。インストーラーもそこに入っているので、 OCX をインストールしてから、私の送った exe を実行すればいいだけです。 ヘルプは大変ですし、まだまだ仕様が変更されるでしょうから、今は、使ってくれる人 に使い方を教えるためのチュートリアルを書いています。チュートリアルにしたがって、 サンプルの動画に色を塗れば使いかたが分かるようになってしています。 >おぉ、これは奇遇っすね。私もWindows95/NT用の似たソフトを作 >りましたのです。 似ているといえば似ていますが・・・ では、ついでに AniLaPaint ver1.2 Bata1 の内容の説明をここで行なわせてもらいます。 ○スキャン画像からのインポート(AniLaのデータにする) AniLaPaint は、スキャン画像から実線画像(グレースケール)と彩色画像(24ビット 画像で、境界線はデジタル8色)の2つのファイルを作成します。この作業のことを、 インポートといいます。 インポートするときに、プレビュー画面を見ながら、明度・彩度・ヒストグラムコント ラスト・シャープネス・RGB各明度の変更・しきい値・ヒストグラム平均化などのパラメ ーターを、スライダーを動かすことで設定できるようになっています。 実線画像はグレースケールですから、RGB(1,1,1)程度のほとんど白のゴミが入り込まな いように、選択リージョン表示で白の部分が確認できるようになっています。 境界線を含める彩色画像は、とにかく境界線が何色だろうとかまいませんから、トレス 線の全ての色を使うかどうかのチェックをつけます。例えば、私は、黄緑を影指定に昔 から使っていました。ハイライトには黄色を塗らないと気がすみません。裏に、影指定 なんてかったるいからやってられないのです。だから、その点も考慮して、黄色は、不 可にすれば、黄緑も黄色も拾いません。 (やはりトレスは、得意な色は赤ですが、緑や水色でもいけます。) また、これらの設定は、個人別の情報としてファイル化できるので、次回も(同じ人の 筆圧はそれほど変らないから)同じ状態にすることができます。また、これは、複数の 人が関わる共同制作に最適です。 合成伝票にも対応しています。設定は合成伝票のことを知っている人は簡単に出来ます。 Aア+A1’→A1 A2’+A3→A2 などです。横顔の口パクなどに威力を発揮します。(もちろんプレビュー画面が出るの で、合成番号がずれたりするミスは減るでしょう。) また、連番をふるのではなく、AセルからZセルに分配して名前付けされます。 (指定はいたって簡単) スキャン画像もわかりやすい名前にしておけば作業が楽です。(要望があれば、スキャ ン画像の記号と番号で、自動的に設定するようにもします。) AniLaPaint では、 A001 A002 と数字は3桁に限定しています。これ以上は必要ないで しょう。欠番も可能です。A003 だけスキャンし直して、再インポートもできます。 このインポート作業の制作コンセプトは、私が動画を2年弱やったときに、来たあらゆ る動画を処理することが出来るというのが目標でした。 しかしこれまでの作業はインポートですので、いわば前処理です。これからがこのソフ トのメインの作業になります。このソフトの売りは、ペイント部分にあります。 ○インポートで出来た実線画像と彩色画像について インポート作業で、実線画像と彩色画像の2つのファイルができました。 実線画像は8ビットグレースケールで、セルの表のカーボン部分にあたります。鉛筆の 強弱などが完成した画像に反映されるように考慮しました。もちろん、強弱が一定に出 せる人でないと、逆に線ぶれにもなってしまいますが、その場合は、2値に近い色合い までコントラストをあげればこれは防げます。 私は、人の書いた実線の美しさを2値にしてしまうのは、ゆるせないので、このソフト を作る動機となりました。つまり、レタスの画像が気に食わなかったからです。そこで、 実線はグレースケールとして別に保存し、ペイントはレタス方式でいこうと思い今に至 っています。 ですから、実線画像の編集は、今のところ、ゴミとりだけです。(これから、茶カーボ ンなどの色カーボンにも対応することができる構造です) 彩色画像は24ビットの彩色用の画像ですが、これは先ほどのインポートで境界線が RGBCMYKの7色になり、背景色は白となって入っています。この、境界線は保護された状 態で、塗りが出来るようになっています。 背景色は、RGBCMYKWの8色にいつでも変更できます。この背景色は単に、透明部分を表 しています。色を変える理由は、例えば白に近い色を塗るときは、背景色が黄色の方が よいだとか、単純に塗りやすくするためです。 ○実線画像への編集 今は、ゴミとりが、実線画像の編集です。インポート作業でできるだけゴミが飛ぶよう にしますが、それでもゴミがでるものです。そういった場合の、簡単な操作の消し機能 が含まれています。 ゴミだけではなく、緑など完全に消えない色が薄いグレーで残ってもこれを消せばよい のです。 強調表示で2値画像のように表示することもできるので、薄い白のゴミも発見できます。 ○彩色画像への編集 まずは、塗りです。パレットウインドウ(エクスプローラーの大きなアイコンと同じよ うな表示。タイトルによる分類)が常にメインウィンドウの左にドッキングしているの で、そこから色を取って、塗れます。パレットの色には例えば「肌(明)」などのように、 名前をつけることが出来るので、他の人に依頼するのも簡単です。 今のところ、塗りの編集機能としては、バケツ塗り、ペン塗り、境界内ペン塗り(のら きちさんのホームページで提唱)、バケツ消し、ペン消し、カラーシールド(この色の 変更はゆるさないっていうやつ。)、境界線ペン(普通は使わない、境界線の追加など に使う。)、タッチペン(これは、ほっぺたのタッチなど、通常赤で色トレスの部分に 色を塗る。色トレス線は境界線なので普通は色が塗れません。このペンは逆に境界線だ けに色を付けるペンです。ガラスのビンなどの輪郭など、塗った面と別の色の境界線が 必要なときに便利です。)、リージョンべた塗り、選択範囲などがあります。 業務用のセルでやっていた、動画でまだ対応できていないのは、唯一ブラシだけです。 エアブラシやはけブラシなどで、特効が付ける処理はできません。 しかし、次のバージョンではこれも克服したいですね。もちろん、これもアナログが好 きな私は、他のペイントソフトのように擬似的なエアブラシ(あらかじめ用意された数 パターンのブラシの画像を組み合わたコンピュータ的ブラシペン)には、あまり興味が ありません。第一、本物のエアブラシより、使いやすいものはないと思っています。マ ウスでエアブラシなんて・・・。 で、今考えているのは、黒の墨で動画用紙にエアブラシのアニメーションを作り(今ま でと違うのは黒の絵の具を使用する点だけです。)、それをスキャンして素材にする方 法です。これなら、歯ブラシを網でこすったしぶきみたいなのも表現できるし、今まで の、アナログでの技術全てを同じ作業でコンピュータに投入できるからです。 色は、コンピュータで決めます。だから今までのように、セルに吹きかけてみてから、 試行錯誤することもないでしょう。 あ、これでもまだ、セル傷が対応できていないなあ・・・。 塗りはこのくらいです。あと、ドットのもれなどは無視して、どんどん塗ります。後で、 セル画像(実線画像+境界線削除(彩色画像)+マスク画像)をビルドする時に、自動 的にうめてくれます。 ○セル画像をビルド 実線画像と彩色画像を作ったらこんどはこれらを素材にしてビルドします。ビルドとは、 実線画像や彩色画像が更新されたものだけを更新するメイクを内蔵しているからです。 この処理の内容は、まず穴を検出して境界色でうめます。次に、彩色画像の境界線をす べて赤に変更し、実線画像で線の部分だけを黒にします。(つまり、彩色画像の黒は実 線を表しているわけではなく、単なる境界線なのです。実線はあくまで実線画像) 彩色画像の赤と黒になった境界線の部分を、1ドットずつ、360度方向に近い色を探 しますこの際に、色トレス線の部分は、明色と暗色のうちすこし暗色に比を重くおいた 平均色に置き換えます。実線の部分は、近い単色で埋め尽くします。色トレスでも、透 明部分の境界のときは、単色で塗ります。・・・・などなどの処理をします。 これは、1枚おそくて4分くらいはかかります。でも、ビルドというように、ボタン一 つで始まるので、塗るだけ塗って、GOで始められます。 これは、色塗りが楽なので、コンピュータにはがんばってもらいましょうという考え方 なのです。今、パラメータの設定のダイアログを作っていますが、上記の時間は、最大 に出来上がりの画質をあげるためのパラメータ(デフォルト)の場合です。もっとはし ょることもできます。 また、マスクに付いてもアニメ固有の処理をしています。例えば、透明部分との境界部 分が実線の場合は、RGBチャンネルは黒に、Aチャンネルは実線画像に応じたスムーズな 状態にします。透明部分との境界部分が色トレスの場合、RGBチャンネルはその近くの色 でべた塗りで、Aチャンネルはスムーズな変化にします。あとで合成のときに、きれいに 合成できることを見越してマスクを作っています。 ○画像サイズについて AniLa Paint では、縦横2倍のドット数でスキャンすることを薦めています。ですから、 STD は 1280 x 960 ドットです。スキャン画像は、JPEGにしておけばファイルサイズも 少なくて済みます。インポート後の、実線画像や彩色画像も、PNGフォーマットでかなり 圧縮されます。 上記の画像サイズでも実線画像で50Kbyte程度、彩色画像は40Kbyte程度です。他に、セ ル画像(120Kbyte程度)とマスク画像(30Kbyet程度)があります、1枚で 250byte 程度で 済みます。もちろん、圧縮率は、絵によって違います。目パチの目などは全てで30Kbyte 程度です。 顔のアップで、髪をなぜなぜする動画を書いたら、1カット14枚(56画像ファイル 塗り後)で2.5Mbyte程度でした。(明色と影色の間のアンチエリアスをかけないように すれば、もっと減るでしょうけど・・・) ディスクで、友達同士色塗りの依頼ができる程度です。 ○外部のファイルとしてエクスポートする さて、最終的に外部のファイルとしてエクスポートします。これを、することで、プレ ミアなどでも読める画像フォーマットにします。その際に、2倍のサイズで取り込んだ 場合は、縮小します。通常のペイントソフトだと、マスクを考慮せずに縮小するので、 白ひげがでる画像ができてしまいます。もちろん、そのへんもきちんと考慮しています。 このへんの技術や考え方は、 Kei 君が試行錯誤した結果を取り入れています。 エクスポートする画像フォーマットは以下のようになっています。 32 bit 画像 (αチャンネルを持つ画像) は以下のフォーマットを出力 (無圧縮) Truevision TARGA 形式 (TGA) (無圧縮) SUN Raster 形式 (RAS) (無圧縮) Windows 凡c朗餅 形式 (BMP) 24 bit + 8 bit 画像(マスクは別ファイル)は以下のフォーマットを出力 (ZIPLIB圧縮) Portable Network Graphics 形式 (PNG) (RLE圧縮) Adobe Photoshop 3.0 形式 (PSD) (RLE圧縮) Macintosh Pict 形式 (PCT) (RLE圧縮) Zsoft PCX 形式 (PCX) (無圧縮) TIFF 形式 (TIF) (無圧縮) OS/2 凡c朗餅 ver.1 (BMP) (無圧縮) OS/2 凡c朗餅 ver.2 (BMP) 他に、 TIFF のマルチページなどにも対応して何か特があるなら、対応するつもりです。 A , B, セルごと別々のディレクトリーに出力するオプションもあるので、アニメスタジ オUでフォルダ選択すれば、そのまま使えます。 TGA の圧縮(出力のみ)がサポートされていないのがくやしいです。早くサポートしてほ しいです。> LEAD TOOLS (OCX) あと PSD や PNG の 32 bit も。おそらく、次のバージョンあたりで対応してくれると 信じています。OCXが対応しない限り、この点は私では無理です。 例によって長くなりましたが、だいたい、どういったものか、わかりましたでしょうか? のらきちさんには、 AXA の弱点をすべて克服して、レタスの方式も取り入れたペイント ソフトといえば分かるでしょう。 つづく・・・かも おのぎん