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Note 14      アマチュアアニメ制作に関するコーナー。
 ( knowhow )
TITLE: デジタル時代の撮影技術
[ BASENOTE with    7 Res ]
Date: 1998/06/29 04:50:41  Author: INETGATE(Kei             )

 1990年代末に実用レベルに達したコンピュータによるアニメーション撮影。
 その光と影、そしてアニメ製作団体にとってのインパクトとは?
 8ミリ映画からの転換の歴史と現在、そして未来を語る。
(うわ〜、偉そう〜。)
                         AAA00135 Kei

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17:57:16 1998/07/02 [ 7 / 7 ] INETGATE(ねこら )
Re:Re:Re:撮影電算化メリットとデメリット Author's name: ねこら (send Mail) (goto HomePage) ---- WASH Ver.-0.0.0 ---- >ねこらさんの作品は、しょーもないとは思えません。第一、観客を意識している > むー、狙った「くだらなさ」や、予期せざるくだらない仕上がり、というのは別に責め るつもりはないのです。 どうやら、身の安全が保証されたようで一安心です(笑)。 おっしゃることはわかるんですが。 私も本心では「退屈なのは観たくね〜」ってのはあります。 (昔、今は亡き祭(SAI)の作品とか実は嫌いだったし(いや、ここで言う下らない 作品では無いんだけど、俗な私には超退屈だった))。 ただしそれを言ってしまうと、天に唾するような物で自分の首が絞まるし〜。 基本的に無差別に上映する限り、多分永久に駄作は無くならないでしょう。 では、我々は数多くの駄作達とどう付き合えばいいのか。 研連の上映会に関して言えば、エレクトーン教室の発表会位に考えてみると、 > そうですねー、つまりはクリックひとつで観客の時間が10分単位で奪われる、そんな >時間的暴力を生み出す凶器が無自覚な幼児の手に渡る危険性あるいは 駄作をここまで嫌がらずに済むんじゃないでしょうか。私はそうしてます。 研連上映会の上映時間もどんどん短くなってますし。 ちなみに私はこれがはびこる危険については結構楽観してます。というのも、 1度やったら懲りるだろうから。私はよく知っています。静まり返った会場の中、 自分のヘボい絵が延々映されるとゆーのはとても居たたまれない気分なのです。 もー早送りしたい位。 きっと2回目からは工夫する/しょーもないものは出さない筈。で、作るの楽 だから、再挑戦も楽、と。 >  で、コンピュータ化と共に出現した、またこれから出現すると思われる 私の考える“嫌”なモデルとしては、 「TVの人気者の似顔絵出すと受ける」→「動きまでより似せるため画面をトレス」 が更に発展して、 「キャプチャーしたのをそのまま/人物だけ切り出して/書き加えて使う」 とゆーパズラーの世界の到来が有りますです。そろそろちらほら現れてるとゆー ではありませんか。

11:16:44 1998/07/01 [ 6 / 7 ] INETGATE(Kei )
Re:Re:撮影電算化メリットとデメリット Author's name: Kei (send Mail) (goto HomePage) ---- WASH Ver.-0.0.0 ---- > >「あんまりしょーも無いのを作って上映してはいかん〜」ーと要約され > >かねない意見には、身の危険を感じるので(笑)、何はともあれ(コラ) > >反対の意見を書いとく私なのです。 > > Kei君は、本心はそう言わんとしているんだと思う。やっぱり。 > 嗜好性が強いのかもしれませんが。 > > 僕は、本当にしょうもない作品であっても、その発端からそうであったとは、 > どうしたって思えないので、評はやらんけど、嫌悪感なんて到底おきない。 > がんばっても、失敗する事もあるし、夢ですごく面白かったのに、シナリオに > したら超つまんない。というのも多く経験しているし。実際作って見て、本人 > もがくぜんとすることだっていっぱいある。  むー、狙った「くだらなさ」や、予期せざるくだらない仕上がり、というのは 別に責めるつもりはないのです。  8ミリだったら、映像を作る前に照明を点けて、カメラを固定してガラスを 拭いて・・・という手続きがあり、 「ちょっと待て、本当にそこまでして見せるべきなのか?」 と考え直すことを要求されていたと思います。「それでも」出品するから には、それなりに考えて鑑賞する必要があったわけです。  これは別に8ミリに限らず、「敷居の高い」メディアには共通することだと 思います。(それでも「時間返せ〜!」って喚いたことは数度ありますけど(^^;; )  で、コンピュータ化と共に出現した、またこれから出現すると思われる 弊害の一つのモデルを想定してみると、「リズムも何もなしに延々続く紙芝居。 しかしパンやズーム等のエフェクトだけは満載。」とか、「カット&ペーストで 延々続く口パク会話」というようなものが思い浮かびます。  そうですねー、つまりはクリックひとつで観客の時間が10分単位で奪われる、 そんな時間的暴力を生み出す凶器が無自覚な幼児の手に渡る危険性あるいは 現状というのものを私は嫌がっているんだと思います。どうでしょう? Kei # といっても実写の世界では、シャッターボタンさえ押してしまえば3分間 とりあえず「映画」が撮れてしまう、という同様の現象が起こりうるわけで、 とっくの昔に誰かがこんなことは考えていたに違いないと思うのですが・・・。

2:35:43 1998/06/30 [ 5 / 7 ] INETGATE(Onogin )
Re:撮影電算化メリットとデメリット Author's name: Onogin (send Mail) (goto HomePage) ---- WASH Ver.-0.0.0 ---- wrote ねこら >「あんまりしょーも無いのを作って上映してはいかん〜」ーと要約され >かねない意見には、身の危険を感じるので(笑)、何はともあれ(コラ) >反対の意見を書いとく私なのです。 Kei君は、本心はそう言わんとしているんだと思う。やっぱり。 嗜好性が強いのかもしれませんが。 僕は、本当にしょうもない作品であっても、その発端からそうであったとは、 どうしたって思えないので、評はやらんけど、嫌悪感なんて到底おきない。 がんばっても、失敗する事もあるし、夢ですごく面白かったのに、シナリオに したら超つまんない。というのも多く経験しているし。実際作って見て、本人 もがくぜんとすることだっていっぱいある。 あまい意見かもしれないが、結果だけがすべてではないとおもうのだ。 で、一番大切な事は、たとえどんなに自分で見てつまらなくても、それでも、 自分の作品に愛を持ちつづけて、作りつづけていくという人が、結局大きくな るんだと思う。 >だってしょーもないのを創ってしまったんだもん、しょーがない(笑) >CGで、しょーも無いのを創ってる人は、8mmでも多分しょーもない >のを創ったでしょう。(書いてて辛い) ねこらさんの作品は、しょーもないとは思えません。第一、観客を意識している ではないですか。笑わせようとして、ちゃんと笑いをとっているし、内心僕も、 新作が出るのを心待ちにしておりました。なんといっても作品に愛を感じます。 僕の場合、実際に完成した数年は、愛憎に充ちていました。ものすごく自分の汚 点のように思った事もありました。でも、それは間違いだった。今はそう思うし、 たとえ、当時タイミングが計れなくて、自暴自棄になっていたけど、まあ、がん ばったんだからいいか、なんて思っちゃっています。(Kei君嫌いだろうな、こう いう態度は・・・) 結局、そういう気持ちにならないと、先に進めないみたいですよ。 #AniLaPaint はそう、ふっきれてつくったのかな。今は、アニメ作るよりソフト #作りたいって。そうしたら、アニメ作りたくなった。また。 おのぎん

2:32:45 1998/06/30 [ 4 / 7 ] INETGATE(Onogin )
Re:撮影電算化メリットとデメリット Author's name: Onogin (send Mail) (goto HomePage) ---- WASH Ver.-0.0.0 ---- wrote Kei >うちでもOBの次期作品には電算彩色を全面採用することが決まりましたが、線質の問題 >は解決していても、色については未知の領域です。秘策はあることにはあるものの、果た 線質の問題も解決されていないと思う。あゆ君の作りたいイメージでは、(あくまで私の 勝手な想像ですが)きわめてコンピュータ臭くない画面を求めてくるでしょう。実線を コンピュータによるアンチエリアスでなく、オリジナルの鉛筆の線をグレースケールとし て残して使うという方法は、レタスの最新版でも採用された方法ですが、コアレタスなど を使わずに、ぜんまいAnimeStudioIIの方を使ってムービーに出力した場合、奇数ラインと 偶数ラインとでのちらつき(フリッカー)は大いに起こってしまいます。 解決すべき問題は多いと思います。Kei君がそこまで付き合ってあげられるなら、あゆ君に デジタル彩色の道を進めてもいいかも知れませんが、なんにしても、試行錯誤の結果とな るのだから、「東京の空の下」よりずっと悪い質感の絵になる可能性だってあります。 そういう覚悟をした上で、あゆ君も乗り気なら良いのですが・・・!? 試行錯誤は大いに結構だし、その過程にどんどん未完成の作品や、作者が「くっそ〜」と 思った作品が出るのは大歓迎です。アマチュアのアニメは一方で完成された作品も多く出 ますが、実験の場でもあるわけだから、たとえ失敗しても、それはその作者にとって勇気 ある行動だから良いんだよね。 で、あゆ君は、どうなんだろう、「デジタル彩色」が時代の流れだからとか、Kei君に進め られたとかという消極的なものでなく、果敢に挑戦してコケてもいいゼ!得るものはある!! みたいな積極的な気持ちなのか、彼の素直な気持ちで作って欲しいから。 >さらに心構えの問題にまで言及するなら、映像製作の敷居が低くなったことが必ずしも >嬉しいこととは限らない、というのを今回の研連上映会で感じました。 敷居が極端に高くなったと感じている人だっていっぱいいると思います。コンピュータが 嫌いな人もいっぱいいますよ。そりゃ。でも、アニメ作りが好きな人も。 まあ、フィルムとコンピュータと選択肢が増えたという意味では、確かに敷居が低くなっ たのかもしれませんね。やっぱり、フィルムが嫌いで、コンピュータならフィーリングに 合う人もいっぱいいるから。 両方、何のアレルギーも無い人にとっては、やっぱり、フィルムで出来ることと同じ効果 を出すのに、プログラムという、一種の権力とも思える部分が介入してくるのは許せない よね。例えば、僕はEverGreenの波ガラスのシーンで、セルをいくつもガスバーナーでヘナ ヘナにして、「いいかんじ」の波ガラス効果を出せたし、その波ガラスは紛れも無く、世 界に1つしか存在しない逸材であるわけだ。市販の、ソフトフォーカスのどれもが、透過 光を雪に見せる雰囲気を出せなかったけど、偶然、置き忘れていた保護レンズに塵とたま ったほこり付きのレンズが役に立ったり。グリセリンをセルに挟むのもやってみたし。 いろいろと、それこそ、限りなく、表現方法はあったのね。 でも、コンピュータでそういった工夫をする時に、どうしてもプログラムというものが必 要で、それは一種権力の象徴のような存在になりうるわけよね。そういった、ところって 嫌いだな。もちろん、エフェクトも世界に1つしかない逸材であるわけもないし・・・。 結局、私は、プログラムを覚えたが・・・。ガスバーナーとセルで波ガラスを作るほうが ずっと簡単だと身を持って感じている・・・。こう考えると、敷居が低くなったとはとう てい思えない。 では、なぜフィルムで制作をしないか、といえば、やっぱり、コンピュータでしか表現で きない何かを求めているとしかいいようがないな。あゆ君もそうであれば、面白いドタバ タがまたやれるんだけど。 おのぎん

22:12:07 1998/06/29 [ 3 / 7 ] INETGATE(ねこら )
Re:撮影電算化メリットとデメリット Author's name: ねこら (send Mail) (goto HomePage) ---- WASH Ver.-0.0.0 ---- >  単に、始めるならそれなりに気合いを入れろ〜!というだけの問題なのですが、昔なら > 撮影−現像という「儀式」を行う必要があったため、あまりにくだらないネタの場合、あ > る程度は思いとどまる効果があったのではないでしょうか。(あるいは現像1週間待ちの時 > 代に生まれた私の思い過ごしかもしれませんが。) 「あんまりしょーも無いのを作って上映してはいかん〜」ーと要約され かねない意見には、身の危険を感じるので(笑)、何はともあれ(コラ) 反対の意見を書いとく私なのです。 だってしょーもないのを創ってしまったんだもん、しょーがない(笑) CGで、しょーも無いのを創ってる人は、8mmでも多分しょーもない のを創ったでしょう。(書いてて辛い) ただ、フィルムに比べて一本が長くなって、より破壊力が増す傾向 にあるのは同感です。 >  陥穽としては、デジタルエフェクトの乱用による作品品位の低下が深刻です。 このへんは、フィルム作品の、 ・露出不足/過多で何が写ってるか見えない ・ピンぼけで何が写ってるかいまいち見えない ・フレームの外が写って興ざめ がCGではほぼ撲滅された上での、まーぜーたくな悩みな気が…。

7:01:15 1998/06/29 [ 2 / 7 ] INETGATE(Kei )
撮影電算化メリットとデメリット Author's name: Kei (send Mail) (goto HomePage) ---- WASH Ver.-0.0.0 ----  早大アニメ研では、ビデオカメラでの映像をキャプチャカードを通してハードディスク にコマ撮りするという撮影方法を基本にしています。  現在研連の電算機導入サークルには、(1)この方式を用いるサークルと、(2)彩色済画像 のスキャナ入力を基本にするサークル、そして(3)コンピュータ上での画像生成を基本にす るサークルの3通りの系統があるようです。  それぞれの利点と欠点を挙げてみますと・・・ (1)画質はきわめて自然。撮影機材の光学的構成は8ミリ時代と全く同じなので、8ミリから の転換が容易で、製作プロセスを大きく変更しなくてよいという利点があります。  撮影もコマ撮りは瞬時にできるため非常にスピーディ。(間違えたらコマ数を記録してお いて、あとで削るという裏技もある・・・でも実は大抵はリテイクの方が早い)  難点は、カメラワークが撮影台上の物理的移動に頼ることです。そのためコンピュータ によるパンや合成多段マルチのような夢の世界とは無縁です。  またビデオ画像がかなりファジィなものであるため合成用の切り抜きがかなり難しく、 実写映像・スキャナ画像等との親和性が良くないという問題があります。実際のところ、 コンピュータらしい芸はスーパー等の光学合成に限られてしまいます。   (2)画質は自然。物理画材で着色した素材であるにもかかわらず、デジタル合成を自由に使 えるため、人物の背景が突然燃えさかる炎に変化する(千葉大・私の神サマ)ような離れ 業が可能になります。  難点は・・・?うちではやったことがないので勝手に想像するに、スキャンに時間が必 要なこと、またモニタ上でセルの切り抜きを1枚ずつ指示しなければならないことが挙げら れるのではないでしょうか。 (3)画質は・・・残念ながら一目瞭然。  量産プロセスが確立すれば、制作費はとても安価で着色プロセスも高速になります。当 会も昨冬のOPで実験的に採用し、着色時間は1枚平均3分強という記録を残しています。  画像生成と同時に透明領域情報も生成できるため、合成の精度は最高で、カメラワーク も自由自在です。  難点は、線の質感をうまく再現できていないこと、また色指定がうまくいかないことが 挙げられます。特にアマチュアでは、線のジャギーを上手に除去した作品があまり出てい ないようです。でも、これはいずれ然るべきソフトウェアの発売により解決されるでしょ う。  うちでもOBの次期作品には電算彩色を全面採用することが決まりましたが、線質の問題 は解決していても、色については未知の領域です。秘策はあることにはあるものの、果た して・・もののけ姫への道は遠いです・・・。  で、コンピュータ導入後の作品の変化について少々。  コンピュータ導入により進化した点を述べるのは難しいです。主要な映像表現はすでに8 ミリで実現されてしまっており、いろんな表現が簡単になったとはいえ、出来上がりにつ いての目新しさはそんなにないのです。  進化らしいことといえばカメラワーク・光学合成の自由度が上がったことがあります。 (1)式ではコンピュータの利点をあえて殺すような使い方をしているため、スーパーや透過 光などの光学合成が容易になった程度しか挙げられませんが、(2)(3)方式では、商用では オプチカル合成に頼っていたような表現を容易に使えるようになりました。  陥穽としては、デジタルエフェクトの乱用による作品品位の低下が深刻です。  実際のところ、レンズフレア等のほとんどのエフェクトは、使えば使うほど作品を安物 にしてしまうようです。また過剰な装飾のワイプ効果などもそうです。  また電子処理によるセルの拡大縮小も禁じ手に入れた方がいいようです。背景はズーム しても目立ちませんが、セルを、特に縮小させると、コンピュータ臭さがぷんぷん漂うよ うになってしまいます。  もうひとつの陥穽として、タイミング感覚の喪失があるようです。静止画を配置する場 合など、マウスで引っ張ればいくらでも時間が伸びるためでしょうか。  さらに心構えの問題にまで言及するなら、映像製作の敷居が低くなったことが必ずしも 嬉しいこととは限らない、というのを今回の研連上映会で感じました。  単に、始めるならそれなりに気合いを入れろ〜!というだけの問題なのですが、昔なら 撮影−現像という「儀式」を行う必要があったため、あまりにくだらないネタの場合、あ る程度は思いとどまる効果があったのではないでしょうか。(あるいは現像1週間待ちの時 代に生まれた私の思い過ごしかもしれませんが。)  コンピュータ処理には誘惑がいっぱいあり、安易に使ってしまうと作品の基本ビジョン を見失ってしまうことになります。これまでは「できないエフェクト」に対して壁を打ち 破る努力がなされてきましたが、これからは、ややもすると溶けだしてしまいそうになる 作品のカタチをいかにして固定させるか、が制作者の重要命題になるのではないかと思い ます。 Kei(AAA00135)

5:25:04 1998/06/29 [ 1 / 7 ] INETGATE(Kei )
いまどきの撮影機材 Author's name: Kei (send Mail) (goto HomePage) ---- WASH Ver.-0.0.0 ---- さてさて、#14「安価な撮影」からの続きです。 >  PC(ディスプレイ)+スキャナ+ビデオカード+スキャンコン > バータ+ビデオデッキ=計10万程度でそれなりのことができるシ > ステムが組あがるというような・・  それなり、というのがどのようなレベルなのかによりますが、正直いってそう甘くはな いようです。ケースをいくつか想定して解説しましょう。 1:線画さえ見えればいいや、というレベル  東京工業大学では、MSXにビデオ入力を装備して動撮に応用しているそうです。前回はそ れでパフォーマンスをやってみせてくれましたが、すごいですよねー。(本格的作品には ハイエンドのAT互換機を使ってますが)  当会でも、9801(286以上)とスキャナの組み合わせで動撮を行っていました。こちらは複 数層セルの組み合わせも可能です。私はこれで作った動画をスキャンコンバータに出力し 「Project-Four Preview」ってのを出品したことがあります。  確かにアニメはできますが、線画、それもジャギーだらけになるのは避けられません。 2:カラー作品を作ってみたいよね、というレベル  X68とかTownsとか、前Windows時代のAV仕様コンピュータを導入すれば、まずまずのレ ベルでカラーのアニメが作れるようです。千葉大「RNA Project」や中大「FinalProject 」後期シリーズで実用例があります。  私はいじったことがないので、このシステムの製作効率についてはよくわかりません。  上記はコンピュータの動画再生能力に頼るパターンですが、コマ撮り可能なビデオデッ キに接続させる、または8ミリ映画カメラで画面を撮る、というタイプの作例もこれまで数 例存在しています。電通大はX68K/8ミリでの撮影がお家芸だったようですね。 3:カラー作品を作ってみたいよね、というレベル(タイプB)  Windows95が動作するコンピュータにスキャナ、またはPowerWindow等の簡易ビデオキャ プチャ機能付きVGAカードを装備させます。私も一時期この構成にしていました。  これで家庭内の実験レベルの作品またはCD-ROMコンテンツ等なら作成が可能ですが、ス キャンコンバータとVTRの併用による出品用作品となると、VGAカードとハードディスクと CPUに結構な能力が要求されるため思ったほど安くはならず、そのうえ最後まで秒30コマの パフォーマンスを達成できませんでした。 (当時のスペックはP5-166/48M/Trio64V+)  現在のエントリモデル級なら可能かもしれませんが、安定した再生のためには(4)のほう が実用的かと思われます。 4:発表用作品を作ってみたいよね、というレベル(基礎)  Windows95互換機にビデオキャプチャカードを装備させ、320*240*30fpsの高品位な画像 再生を狙います。東京工業大学が現在この構成だったと思います。  ビデオキャプチャカードがいきなり7万円以上かかってしまうのが最大の難点ですが、再 生の安定度と美しさは、スキャンコンバータの「画面写真」然とした画像とは一線を画す る物です。  CPUとVGA能力は(3)より低くても大丈夫ですが、ディスク能力はかなり必要です。できれ ばSCSIの装備がほしいところです。 5:発表用作品を作ってみたいよね、というレベル(標準)  上記の構成を拡張し、640*480*30fpsのより精細な画像再生を狙います。当会の「東京 の空の下」はこの構成です。  640*480サイズになるとディスクの転送レートが大変なものになり、SCSIとかなり高速 なハードディスクの装備が必須になります。最近のIDEも高速ですが、画像再生ではPCIバ ス等に大変な負荷がかかるため、単純な読み出し速度だけでこの問題を語ることはできま せん。  ディスク容量はかなり食います。だいたい1分あたり100MB消費するので、5分の作品なら 材料に600M、中間加工に100M、完成品に500M必要になる計算です。サークルの場合、複数 の作品が同時進行したりするのでさらに用意が必要でしょう。また適当なバックアップの メディアも必要です。 6:もっと長い作品、そして安定性を求めて(上級)  さらに長時間の作品に耐えるシステムを狙います。先日の「Feather2」の構成です。  Windows95では、VideoForWindowsのファイルサイズに1GBという制約があり、ちょっと 画質を上げた「Feather2」は9分半に対して1.1GBになったためWindowsNTに移行すること になりました。(こちらは2GBまで)  さらに長時間再生時の問題として、HD末尾における速度低下、またサーマルキャリブレ ーション(数分毎にヘッド位置を初期化する現象)があります。サーマルキャリブレーショ ンについては「AVタイプ」といわれる高級型ハードディスクで回避できますが、とても学 生には手が出ないので、これらの問題をまとめて「RAID 0」の導入により解決します。  RAID 0(またはストライピング)は、複数のハードディスクを単一ドライブとして扱い、 高速読み書きの負荷を分散させる高速化・安定化の技術で、これによりHDのバッファも増 えるため安定度が大きく向上します。  高速ディスクを何台も装備すると、ケースが加熱したり、ケース電源の不足による貧血 が生じたりするため、ファンを増設したり、フルタワーケースを導入したりして対処しま す。特に7000回転級のハードディスクの熱は本当にすごいです。 7:そして商業へ  あれこれ書いても所詮は学生のままごとに過ぎません。  商売に使えるレベルには、PVR(Perception Video Recorder・・・でしたっけ?)等の1 枚ウン十万円のハードウェアとAVハードディスク等の装備が必要になります。この世界に ついてはベースノート#9で語られていますね。 (あっ・・・もしかしてベースノートを新設したのは間違いだった??どうしよう。) 8:さらに未来へ  DVによる動画の入出力が現実的になってきました。まあキャプチャカードが交換される だけであまり変わらないといえば変わらないのですが・・・。  続いて、デジタル撮影導入後の研連における撮影の変化について述べてみたいと 思います。 Kei(AAA00135)

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